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旧版アリアンロッドのサプリメント紹介
(文体が「だ・である」体になっていますが、ご了承下さい)
旧版『アリアンロッド』の各種サプリメントについての紹介。
主に2Eで資料として使いたいという奇特な方向けに書く。
2Eの時代から3年前の情報になっているので注意。
『トラベルガイド』(おすすめ度・高)
エリンディル西方のワールドガイド。『西方ガイド』より値段も安く、網羅性が高い。4国家と「その他の国々」が掲載されている。シナリオやキャンペーンのフックになるような逸話(町の人々の話や、ダンジョンの噂)が地域ごとに掲載されている。ユニコーン伝説のような地元のおとぎ話の類から、バグベアの女王エフネに関する話まで、多種多様である。また暦、馬車、街道、船舶、城壁、地図、貨幣についての豆知識もある。
以下に掲載されている都市の一覧を挙げる。括弧内は他に詳しい情報が載っているサプリを指している。
●ヴァンスター
・ヴァンスター(西方ガイド)
・ラクレール
・アルフィオレ
(西方ガイドにあるドゥルガーラは未掲載)
●エルーラン
・ログレス(西方ガイド、ダブルイメージ)
・コルム
・ルネス(西方ガイド)
●キルディア
・ミース(西方ガイド)
・メアンダール
・コンディート
(西方ガイドにあるカルカンドは未掲載)
●パリス
・ライン(旧版基本ルールブック、ファーストクエスト)
・クラン=ベル(西方ガイド、バトルフィールド)
・カナン(西方ガイド)
(2E基本ルールブックにあるグランフェルデンは未掲載)
●その他の国々
・ディアスロンド(西方ガイド)
・ラーフ大洞窟
・テニア(超上級)
・エルクレスト(超上級、エルクレスト学園ガイド)
・ダブラル
・ロダニア
●その他の地域
・霧の森(西方ガイド)
・ベルヴェ
・ルディオン山脈
・沈黙の氷原
・ティンダージェル(ドレッドダンジョン)
『エリンディル・レジェンドガイド』(おすすめ度・高)
エリンディル西方各地の伝承と、リプレイの主人公たちの情報が掲載されている。
72本の伝説が掲載されている(『西方ガイド』は18本)。神具や動物の王系の伝説など、『西方ガイド』に収録されていないものも数多くある。一方で「カエルの騎士」のように『西方ガイド』に再掲されたものや、「赤竜の保護者」のように『西方ガイド』にしか載っていないものもある。運用次第では旧版のデータをそっくりそのまま使える。
リプレイ紹介パートは23ページほど。『レジェンド』の1巻までの情報が載っている。ダイナストカバル(『超上級』掲載)がここにきて初めてB5版のサプリメントに掲載された。
また全2話(+3話目のシナリオフック)のキャンペーンシナリオ「第3次ギルマン戦争」が収録されている。『エリンディルウォーカー』収録の「動く島」とやや内容が被っているが、GF誌以外のサプリに掲載されている本格的なギルマン系シナリオである。
『上級ルールブック』(おすすめ度・中)
ワールドガイドとしては、『トラベルガイド』に再掲されたものも含むので、あまり必要ではないが、墜ちる前のテニア(c.f.超上級)の設定が詳しく載っている。テニアを舞台にしたランダムダンジョンシナリオは、少し手を加えれば実現可能だろう。
ワールドセクションの神々や魔法・呪歌などの設定は、プレイヤーとしてキャラクターを演じる際に役に立つかもしれない。また神々(七大神)がイラスト付きで掲載されている。
『ファーストクエスト』(おすすめ度・中)
”遺跡の街”ラインの詳しい設定と、B5版で4ページ程度だが、妖魔の見た目や特性について情報が載っている。邪神による邪悪化と魔族による邪悪化の違いについても載っている。実は妖魔や妖魔王の背景設定に関する情報は意外と2E版の『R1』『R2』の方が詳しく載っている。
ラインのタウンガイドは4ページに及び、街にある各施設の案内も載っている(マップとイメージイラスト付き)。ほか、『上級ルール』発売前ということもあり、GMガイドに13ページほど割かれている。NPCとしてシナリオには登場しないルーミス・フェーダがイラスト付きで紹介されているのが特徴(『トラベルガイド』収録)。彼女は”風の旅団”という大規模ギルドのギルドマスターである。
一方、2E版の『ファーストクエスト+』はタウンガイドが3ページ程度で、『西方ガイド』に準じた書き方になっている。ガイドも施設ごとではなく、エリアごとに書かれている。テキストは旧版『トラベルガイド』のものとほぼ一緒だが、微妙にリファインされている。イラストは書き下ろしとなっている。地味なところではあるが、シナリオ2の依頼人であるレイルズ商会のレイルズにイラストが付いている。また全体的にイラストが変更されている。
『ダブルイメージ』(おすすめ度・中)
エルーランの首都、ログレスの詳しい設定(7ページ)と、邪神についての情報(4ページ)が載っている。例えばブレーグとミーヴァルがブリガンティアによって封印されたという神話(月の満ち欠けはミーヴァルの呪いである)やトリアラクが死人の沼の奥底で眠っているという伝承があることについて触れられている。七柱の邪神がイラスト付きで掲載されている。
ログレスについては、『ファーストクエスト』と同様に、4ページのタウンガイドと、3ページのNPCガイド。PCが組織に所属する場合の導入ガイドとして「赤枝の騎士団」「円卓の騎士団」「ベルヴェの護人」「長き腕(ラヴァーダ)」の4つを紹介している。
『西方ガイド』や『トラベルガイド』と比べて各施設の紹介に力を注いでいるため、他のサプリと比べて重複が少ない。ログレスについては『西方ガイド』『トラベルガイド』『ダブルイメージ』『エスピオナージ』と、資料は豊富である。
ハンドアウトを使用したシナリオにおけるGMガイドが13ページに渡って紹介されている。
『バトルフィールド』(おすすめ度・中)
コロシアムの街としての、”水の街”クラン=ベルのタウンガイドである。街としての基本情報は『西方ガイド』または『トラベルガイド』の方が詳しい。コロシアムの剣闘士たちを取り巻く世界が良く分かるガイドなので、コロシアムシナリオを作成する場合や、グラディエーターのキャラクターをロールプレイする際の資料に使える。また4ページほど、コロシアムの選手のデータが掲載されている(旧版のデータ)。
コロシアムでの戦闘シチュエーションデータが大半を占めているが、シナリオも掲載されている(もちろん旧版)。
『エルクレスト学園ガイド』(おすすめ度・中)
エルクレスト学園を舞台にした「学園もの」を遊ぶためのサプリメント。シナリオも付属している。学校行事や寮生活、授業についてのガイドが載っているほか、エルクレスト・カレッジのMAPと寮の部屋の概観図も掲載されている。学園関係者のイラストと設定も掲載されている。ただし、”賢者の街”エルクレストそのものについての解説はほとんどない。
実習用ダンジョンと称して、ランダムダンジョンの追加データ(旧版)も掲載されているが、実習ダンジョンのシナリオを作る際のフックとして使えるだろう。
『リインフォース』(おすすめ度・低)
立ち位置としては「続・上級ルールブック」である。高レベルサンプルキャラクターや上級サポートクラスが掲載されたサプリメントで、2E時代ではほぼ役に立つ情報が得られない。伝説の「プレイ時間:20時間以上」というシナリオ「封じられた精霊寺院」と、古代竜”鉄の”クマーラが活躍する高レベルシナリオが拝めるので、気になるならどうぞ。
また2E時代では、ネオ・ダイナストカバル用の一般スキルに一部吸収された、「追加ライフパス」も掲載されている。「目が光る」とか「ゴムのように腕が伸びる」とか「超音痴」といったライフパスである。
『ドレッドダンジョン』(おすすめ度・低)
”風の時代”の遺跡を体験できる大型ダンジョンシナリオ集。完全にカジュアルプレイ向けで、「ダンジョンの途中で勝てそうもなかったら撤退して補給する」というプレイングを想定したシナリオとなっている(2Eではそういったシナリオ集は出ていない)。
『エリンディルウォーカー』(おすすめ度・低)
コロシアムの戦闘シチュエーションと、3本のシナリオが載っている。3本のシナリオはCLが飛び飛びで、一応連作で遊べるような事が書かれているが、基本的に別のシナリオである。ヴァンスターを舞台にした「動く島」、エルーランを舞台にした「一角獣の逆襲」、キルディアを舞台にした「モンスターパニック」である。
『アイテムガイド』(おすすめ度・低)
表紙のアイテム屋っぽいイラストが雰囲気を出している。2E版『アイテムガイド』とはアイテムのイラストが少し異なる(使い回していない)。マジックアイテムを自作するルールが載っている(←恐らく期待するほどの内容でもない)。
以下は紹介されている参考作品一覧である。
・武器と防具 西洋編(市川定春、新紀元社)
・聖剣伝説(佐藤俊之/F.E.A.R.、新紀元社)
・武器 歴史・形・用法・威力(ダイヤグラムグループ、マール社)
・武器屋(Truth In Fantasy編集部、新紀元社)
・日本のかたな 鉄のわざと武のこころ(東京国立博物館)
・動くポーズ集5 武器編(マール社編集部、マール社)
・図解 近接武器(大波篤司、新紀元社)
・別冊Gun Part3 世界のGUN大図鑑(国際図版株式会社)
・ファイナルファンタジーXI(PS2、スクウェアエニックス)
・モンスターハンター2(ドス)(PS2、カプコン)
・ベルセルク(三浦健太郎、白泉社)
・スクラップド・プリンセス(榊一郎、富士見書房)
・アイテム・コレクション(安田均/グループSNE、富士見書房)
・D&D サプリメント 武器・装備ガイド(エリック・ゲイグル他、ホビージャパン)
・エクスカリバー(ジョン・ブアマン、ワーナー・ホーム・ビデオ)
・ロード・オブ・ザ・リング三部作(ピーター・ジャクソン、ポニーキャニオン)
『エネミーガイド』(おすすめ度・低)
ドロップ品合成ルールが載っている(←恐らく期待するほどの内容でもない)。GM向けのガイダンスはほぼ、2E版の『エネミーガイド』や『基本ルールブック』に引き継がれている。エネミーのイラスト集としての価値ぐらいしかない。
『スキルガイド』(おすすめ度・低)
カラーページに優れたイラストが載っている。冒険者たちがスキルを駆使して戦闘している見開きイラストと、幾つかのスキルをキャラクターたちが実際に使っているコマイラストである。
精霊魔術、神聖魔術の解説にそれぞれ1ページ分多く割かれているものの、基本的には2E版の『スキルガイド』と変わらない(ただし西方とアルディオンの地域クラスが載っている)。
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『アルディオン大陸ガイド』(おすすめ度・高)
総合ワールドガイド。フェリタニア王国が誕生した頃のアルディオン大陸についての概要が紹介されている。新種族エクスマキナおよびドラゴネットと、新クラスフォーキャスターとプリーチャーが掲載されている。
「戦争」や「国取り」要素以外にも、アルディオン大陸固有の伝承にも注意が向けられた本文構成になっていて、[伝承](後にレジェンドデータとなる)と[呪詛](2Eでは完全に無くなっている)といった新データが掲載されている。伝承として例えば「異界祭祀書」があるが、これは2E版シナリオ集『ベルリールの鉄巨人』でもデータを変えて再掲されている。一方で[呪詛]は「邪悪化の呪詛」や「誓約強制」「冤罪」「死霊の呪詛」など、様々なシナリオで使うことができる汎用性の高いデータが掲載されている。こうした[呪詛]の解除方法は「物品」「説得」「儀式」「キーワード」「破壊」などが設定できることになっているが、シナリオで決めることになる。例えば「誓約強制」は「ゲッシュを無理矢理結ばせる呪詛」と書かれているが、2Eで追加されたゲッシュと関わりをもたせても面白いかも知れない。
シナリオ集『ロスベルク島攻防記』へと続くシナリオ「孤島の火種」が載っている。
参考作品として以下の作品が挙げられている。
・スターウォーズ・トリロジー(ジョージ・ルーカス、20世紀フォックス)
・風林火山(若泉久朗、NHKエンタープライズ)
・うたわれるもの(小林智樹、バップ)
・ドラゴンボールシリーズ(鳥山明、東映アニメーション)
・ファイナルファンタジータクティクス(PSP他、スクウェアエニックス)
・メタルギアソリッド4(PS3、コナミ)
・幻想水滸伝シリーズ(PS他、コナミ)
・The Elder Scrolls IV:オブリビオン(PS3,Xbox360、スパイク)
・三国志(吉川英治、講談社)
・国盗り物語(司馬遼太郎、新潮社)
・裁きの門(マーセデス・ラッキー、東京創元社)
・火の国、風の国物語(師走トオル、富士見書房)
・ロードス島戦記(水野良、角川スニーカー文庫)
・ファイブスター物語(永野護、角川書店)
・海皇紀(川原正敏、講談社)
・花の慶次~雲のかなたに~(原哲夫[隆慶一郎、麻生未央]、集英社)
『サガ・トラベルガイド ベネット見聞録』(おすすめ度・高)
「ベネット見聞録」というサブタイトルが付いているが、リプレイキャラ”ベネット”の要素はほとんど出てこない。エリンディル版の『トラベルガイド』と同様だが、レイウォールとグラスウェルズという二大王国を中心としたガイドとなっている。『大陸ガイド』とほぼ同時代の内容を扱っているが、少し新しい情報も取り扱っている(グラスウェルズによるメルトランド侵攻)。
シナリオのネタとして、邪神勢力、バルムンク、竜輝石などが載っている。
竜輝石にまつわる2本のキャンペーンシナリオ(続きはGMが考えてねってやつ)が掲載されている。
●レイウォール周辺
・ノルドグラム
・ヘクスフォード
・ビルムリオン
●グラスウェルズ周辺
・ベルクシーレ
・ドールセント
・イルシール
●その他の国々と地域
・バーランド
・エル・ウィン・フリット
・ウォリックフォード
・ノルウィッチ
・クリスタ