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TRPGに関するメモや随想など

アリアンロッド2E』の戦略論

ガチ勢には不要と思われますが、初心者やエンジョイ勢にとって、無駄な長考をスポイルする意味でも、押さえておきたい考え方があるので、紹介しておこうと思います。

何のための戦略

 PCが死んだり、全滅したりするのは嫌だと誰もが思うはずです。ロールプレイ重視と言えど、PCが死んでしまってはロールプレイもできなくなります。そして、できれば感情移入しているNPCの為に依頼を達成してあげたいところです。そういうわけで「ミッションを達成するにはどうすればよいか」というテーマについて「より楽しむコツ」と「より効率的に遂行するコツ」を紹介します。よくゲームの攻略本の冒頭に書かれている「基本戦術」みたいな内容です。

ミッションについて知る

 『AR2E』の勝利条件は原則としてクライマックスフェイズまで生き延び、ボスを倒すことです*1

見通しをもつ

 『AR2E』非戦闘シーンが3~7*2、戦闘シーンが2~4程度あります。この5~11シーンが『AR2E』の1シナリオの長さです。例外はありますが、目安としてこのくらいです。プレイヤーは今回予告、ハンドアウト、オープニングなどで描写された「気がかりワード*3」をチェックし、未だ解決していない事柄があった場合「まだクライマックスじゃないかも?」と判断することができます。逆にほぼ全ての謎が解き明かされている場合「もうすぐクライマックスかな?」と判断できます。
 『AR2E』は資源管理ゲームです。特に「1シナリオにn回使用可能」と書かれているスキルやアイテム、ギルドサポートを何時使用するべきかを判断したり、HPやMPをどの程度まで回復させるべきかを考えることが重要になってくるので(ポーションをどの程度買っておくべきか)、シーン数・戦闘回数に関する見通しは重要になります*4

資源:使用回数

 『AR2E』は回数制スキルを敵にぶつけて楽しむゲームです。例えば《ボルテクスアタック》や《マジックフォージ》などを使って敵に与えるダメージを過度に上げたり、逆に敵の攻撃を防いだり、重要な情報を獲得したりします。これは「1つのカードが特別な意味を持ち、局面をひっくり返す」トレーディングカードゲームの楽しみに近い性質をもっています*5
 こうした必殺技は、ボスのために取っておくことが基本的な戦略でしょう。ただし例外的なケースもあります。いずれにせよ、使うチャンスが訪れるたびに「今使う」のか「後のために取っておく」のかを判断しなければいけません。「後のために取っておく」ことを選択する場合は、「後に使わなければならない状況」をちゃんと想定するべきです。また「今使う」ことを選択する場合は、「なぜ今必要なのか」という理由があったほうが望ましいです。このとき肝に銘じて欲しいのが、「使わなければ損」という価値観です。後で使うあてがなければ、先に使った方が賢明なのです。「なるべく使わずに勝てた方がかっこいい」という縛りプレイは仲間にとっては迷惑です。
 ぎなみにフェイトも使用回数系の資源に含まれます。ギルドサポート以外に回復手段がないため、使用回数とほぼ同義です。

資源:MP

 MPは汎用性の高いリソースです。『AR2E』のアコライトは《ヒール》というスキルを覚えるので、シナリオ単位で管理しなければならないリソースはMPだけです(HPはシーンを跨いで管理する必要が殆どない)*6
 MPポーション*7は多く持っていても損はありません。CL1~2帯ではポーション類は高級品ですが、レベルが上がると(特にギルドが《目利き》戦略に走ると)ポーションが安価になります。資金も少なく、最大MPも低い低レベル帯では、MP消費の低いスキルに価値がありますが、高レベルになってくるとMP消費の低いスキルの価値は相対的に低くなっていきます。MPは多くのスキルに共通して有効なリソースです。そのMPを回復させるMPポーションは必須アイテムというわけです。様々な目的に利用できる資源は強力な資源である、というのは資源管理ゲームの定石です。

資源:HP

 HPは短期的な管理をします。特にCL3以降は、シーン終了時に最大値まで回復できるくらいにMP資源が充実してくるので、短期管理の傾向が強まります。

攻撃は最大の防御なり

 話を分かりやすくするため、防御力などの概念を除き、単純化して考えてみます(攻撃は必ず命中するものとして考えます)。
 例えばゴブリンが【HP10】【攻撃力5】だとします。そして前衛のウォーリアが【HP30】【攻撃力5】だとします。このとき、ゴブリンが3体同時に襲ってきたとしたら、前衛のウォーリアは勝てるでしょうか? 勝てませんね。では、ウォーリアが先制攻撃できるものとして、何ラウンド目に戦闘不能になるでしょうか?*8


 そして、ここからが実践の話ですが、このとき後衛にメイジがいるとします。メイジは【攻撃力5】です。
 では、メイジもゴブリンに先制できるものとして、ウォーリアは生き残れるでしょうか? メイジは後衛なので攻撃の対象にはならないものとします。*9


 それでは条件設定を少し変えてみます。ウォーリアとメイジがゴブリンに先制できないものとすると、どうなるでしょうか?*10


 ここまで考えてもらえば、敵よりも先に行動するという事がいかに重要か分かるかと思います。先に敵を倒しておけば、味方が受けるダメージが減るからです。同じ敵を執拗に攻撃し続けることは卑怯な手ではありません、生き残るために必要な戦略なのです。攻撃は最大の防御なり。火力は集中せよ。これが、鉄則です。駒を減らすと脅威は減るのです。

HP管理と回復

 先ほどの「攻撃は最大の防御なり」で使った例をもう一度使ってみましょう。
  >>ゴブリン【HP10】【攻撃力5】【行動値1】 ×3体
  >>ウォーリア【HP30】【攻撃力5】【行動値0】
  >>メイジ【後衛】【攻撃力5】【行動値0】
 このパラメータは先ほど確認した通りです。このままでは負けてしまいます。そこでアコライトに登場してもらいます。
  >>アコライト【後衛】【回復力10】【行動値0】
 こんな感じの支援特化のアコライトですね。ただしアコライトは回復するたびに、メイジは攻撃するたびにMPポーション1本分のMPを消費します。最も効率よく戦った場合、戦闘終了直後、MPポーションは何本使ったことになるでしょうか?*11


 着目して欲しいのは敵の合計攻撃力と、味方の回復力の差です。味方の回復力よりも敵の合計攻撃力が上回っている場合、毎ラウンド、ダメージが蓄積される計算になります。こうなるとジリ貧です。なので、敵の合計攻撃力を減らす=敵の数を減らすという戦術が有効になります。味方の回復が追いつかないうちは、残りHPが許す限り、全力で敵を攻撃した方が無駄は少なくなります*12
 安全に戦うには、最大HPを上げ、1ラウンドあたりの回復力を高めることが必要です。防御力を上げるよりも確実です(貫通ダメージにも耐えられるから)。その上で、敵の手数が多い場合は防御力や《プロテクション》の有用度が増すことになるでしょう。単独で強力な敵を相手にする場合は最大HPと回復力がモノを言います。このように戦う相手の構成によってダメージ軽減手段が有効な場合と、HPと回復力が有効な場合があるのです。大事なのは「どちらも強くする」ことではなく「自分の弱点を把握し(仲間を頼ることを含めて)何らかの対抗策を想定しておく」ことです。

ダメージとカバーリング

 ダメージは最も防御力の高い者が受けた方がお得です。要するにウォーリアは【筋力】を上げて、高級防具を揃えて《カバーリング》を取りなさいという話です。基本的にダメージというのは受けたくないものなので、回避したいと考えるのが通常の心理かと思います。しかし『AR2E』は回避を向上させる要素よりも命中を向上させる要素の圧倒的に多いゲームで、敵の攻撃もヒットしやすいのがセオリーです。回避特化のシーフを除き、基本的に攻撃は受けるもの、という覚悟がまず必要です。
 その上で、受けるダメージを最小限に食い止めるには、防御力が高い人がダメージを受けるしかありません。ゲームの構造上、防御力の高い防具が装備できるのはウォーリア>アコライト>シーフ>メイジとなっています。ウォーリアが《カバーリング》を取得できるのは理に適っているわけです。場合によってアコライトが副次的にその役割を担うこともあり得るでしょう。積極的にダメージを受け、後で回復するという役割もあるということを覚えておいて下さい。ウォーリアはダメージを受けてナンボです。
 特に防御力に特化したウォーリアは防御力と味方の《プロテクション》でほぼ全てのダメージを相殺してしまうでしょう。たとえ大ダメージを受けたとしても、防御力の分は無駄になりません。ただし魔法ダメージや貫通ダメージには弱いので、HP最大値や回復手段などの対抗策は必要になるでしょう。

回避とバッドステータス

 一方で、シーフは《バタフライダンス》や《ドッジムーブ》などを覚え、回避に特化できます。白兵タイプのエネミーがいるエンゲージに突っ込み、[スリップ]もしくは[威圧]を与えるシーフは嫌らしいトリックスターです*13。あるいは[逆上]を与えて回避の高い自身を攻撃の標的にします。
 回避型シーフの特徴は、命中が極端に高いエネミーからダメージを受けるリスクを抱えつつも、命中がそこそこしかないエネミーの攻撃は全て事実上無効化できる点です。魔法ダメージや貫通ダメージであっても関係なく、ダメージをなかったことにできるのが強みです。ただし万が一攻撃が当たってしまった時のリスク対策はとっておくことが望ましいでしょう。
 回避中心のキャラクターは、バッドステータスと組み合わせることで、味方を守る力になります。単体で回避が高くても、自身の生存率を高めるだけで、味方の勝利には貢献しません。それこそ無駄になってしまいます。

移動と位置取り

 ウォーリア、シーフ、武器攻撃型アコライトに共通するのが位置取りの重要性です。ウォーリアは高い筋力を活かして、シーフは《ランナップ》などのスキルを活用して、敵と同じエンゲージに入ります。移動力が非常に高い場合、目の前の敵を迂回して遠くの敵に肉迫することもできるでしょう。
 特に相手が白兵攻撃タイプの場合、足止めの役割を果たせます。相手の攻撃を自分に惹き付けることで、先ほど挙げた「ダメージを受ける役割」や「攻撃を回避する役割」が効率的に担えます。HPや防御力が低く、回避もあまり高くない脆弱なメイジに敵を近づけさせないのは、前衛の重要な役割です。そのため移動力や行動値、あるいはギルドサポートの《陣形》は非常に重要です。

攻撃とダメージ種別

 ダメージには3種類あります。物理ダメージ、魔法ダメージ、貫通ダメージです。貫通ダメージが最も良い手段で、次に魔法ダメージ、一番非効率的なのが物理ダメージです。ルールブックのエネミーのデータを眺めれば分かることですが、物理防御力の方が高いエネミーの方が圧倒的に多い(ほとんどと言っていい)のです。ゴーレムたちに至っては魔法防御力が0です。ゆえに、武器攻撃のダメージを魔法ダメージに変更するスキルやアイテムが猛威を振るいます。
 例えばメイジの《エンチャントウェポン》は武器攻撃のダメージを魔法ダメージに変更するスキルです。敵がゴブリンの場合、防御が5/3なので、「ダメージに+2する」という効果と同義になります。大して強くないですよね。でも敵がアイアンゴーレムの場合、防御が20/0なので、「ダメージに+20する」という効果と同義になります。《ホーリーウェポン》をSL5まで育てても、そこまで強くはなりません。圧倒的に強いわけです*14。他にもダメージを魔法ダメージ化、貫通ダメージ化するスキルがあるので、意外と良い選択肢になるはずです。

アイテムについての小ネタ

  • ダンジョンに行くときは、街で補給できないので、ポーションは多めに買っておくべし。
  • 重量さえ許せば毒消しは買っておくべし。
  • 交渉が重要そうなシナリオには「強心丹」を用意せよ。
  • トラップ解除担当者は「小型ハンマー」「小道具入れ」「くさび(複数)」を買っておくべし。
  • 冒険者セットの「火打ち石」「ロープ」「ランタン」は「小道具入れ」に入れて重量を節約すべし。

ビルド論:スキルは何を取るべきか

 初心者にありがちな失敗の多くはスキル取得の際に起きます。面白そうなスキル、どれも重要そうに見えてきます。実際のセッションではエネミーによって理不尽な状況が突きつけられるため、様々な状況に対応できるキャラクターにしようと考えがちです。けれど、正解は「ある程度の状況に対応できる、コンセプトを持ったキャラクター」を作成することです。特化というと言い過ぎになりますが、具体的な活躍ポイントを想定して、計画的にスキルを取得するのが無駄のないやり方です。例えば「ボスに対して大ダメージを与える」だとか「敵の物理ダメージを全部引き受けて味方を守る」だとか、何らかのコンセプトが求められます。そしてコンセプトに合致したスキルを優先的に取らなければなりません。

【無駄その1:タイミングが被る】
 セットアッププロセス、メジャーアクション、マイナーアクション、ムーブアクション、ダメージロール直前(直後)のスキルは1タイミングにつき1~2つまでにして下さい。『AR2E』は固定値積み上げ型のデータ構成をとっているゲームなので、「状況に応じて使い分ける」という戦略をとるよりも「特定の役割に特化して道を極める」方が有効なのです*15。ゲーマーよろしく状況を読んで色々判断するよりも、「私のPCは~~するキャラクターだ!」というキャライメージを皆に印象づける方向に向かっていくようなゲームデザインになっています。
 そういうわけで、なるべく「パッシブ」のスキルを取ったり、同じスキルのSLを上昇させた方が効率的なようにできています。

【無駄その2:役割が被る】
 仲間と同じ仕事はなるべくしないようにします。例えばトラップが不安だからといってPC全員が《ファインドトラップ》を取得するのは無意味です。また仲間と同じバッドステータスを与えるスキルを取得するのも無駄になる事が多いでしょう。

【無駄その3:弱いスキルを敢えて取る】
 命中判定のダイスを+1Dする《アームズマスタリー》があるにも関わらず、それよりも先に命中判定に+2する《ウェポンルーラー》を取得するような愚行は避けるべきです*16。「どのキャラも《アームズマスタリー》を取るのは面白くない」「たまには《ウェポンルーラー》を使うキャラがいてもいいじゃないか」という考えは確かに一理あるけれど、明らかに愚かな選択でしょう。《プロテクション》ばかりでは詰まらないから《サモン・アラクネ》を取るのとは訳が違うのです*17。その理屈を通してしまえば「皆回復アイテムを持ってダンジョンに行くのは詰まらないから俺は何も持たずに行くぜ」という理論が通ってしまいます。そんな仲間に背中は預けられません。どう考えても強いスキルを取るのは冒険者の常識だと覚えておいてください。

【無駄その4:シナジーを無視する】
 自分のPCが弓使いで、射撃攻撃をするキャラクターなのに、「白兵攻撃に+[SL×3]」みたいな効果を持つスキルを取得するのは無駄です。同様に《アームズマスタリー:短剣》を持つキャラクターが新しい武器として斧を持つのも無駄が多いです。「タイミング:《カバーリング》」と書かれている《カバームーブ》を、《カバーリング》を取得していないキャラクターが取得するのも無駄です。……はい、当たり前ですよね。失礼しました。ですが、こういう場合はどうでしょうか?
 アコライトが《マジックブラスト》を取得している場合の話です。長剣ウォーリアと、短剣シーフ、魔術攻撃メイジが味方にいるとき、アコライトは武器攻撃を強化する《ホーリーウェポン》を取得するか魔術攻撃を強化する《ホーリーワード》を取得するか悩んでいます。この場合、複数の味方を対象にできるため《ホーリーウェポン》の方がお得です。でも、アコライト自身が魔術攻撃をする人ならば《ホーリーワード》の方が魅力的でしょう*18
 また逆に考えるとシナジーを有効活用すると強力になります。「ラウンド終了までダメージに+4。」と「メインプロセス終了までダメージに+6。ラウンド1回。」と書かれているスキルがあったとします。後者の方が与えるダメージは大きいので、普通は強いですよね。ですが、ラウンド中の行動回数を増やす《ジョイフルジョイフル》などのスキルと組み合わせたとき、前者の方が強くなります。攻撃回数が2回になり、合計でダメージが+8になるからです。

学習論:ゲーム構造に気づく

 【感知】と【幸運】は戦闘であまり役に立たない能力値です。それゆえに、多くの冒険者たちが磨くことを疎かにしています。トラップと情報収集はその意表を突いた不意討ちになります*19。PCの得意な所を突いた仕掛けはPCの「無双演出」を誘発するイベントであり、PCの苦手な所を突いた仕掛けはPCの「ピンチ演出」を誘発するイベントである。「無双演出」においては、徹底的に格好つけたロールプレイをした方が盛り上がるし、「ピンチ演出」においては、悔しがるロールプレイをした方が盛り上がります。自分の長所と弱点を把握しておくことで、物語にもメリハリが生まれます。仲間のピンチを救うために【感知】を上げていたシーフは、さらりとトラップを見つけ出すのです。

学習論:戦略をいかに楽しむか

 「たかがゲームで、そこまで考えなくてもいいじゃないか」と思う人と、勝利や最適化に拘る人との間には差があります。戦略を楽しむ価値を求めているかどうかです。戦略そのものは、数学や経済学を勉強すれば身に付くかも知れませんが、戦略の楽しさ・価値は戦略を楽しむ良い環境に身を置かなければ身に付きません。リプレイなら、まぁそこそこ。良いプレイヤーと遊ぶのが近道です。
 行動の選択に正解があると思っている人は戦略を楽しむのには向いていないと思います*20。だから「失敗をしたらどうしよう」という考えを捨てて*21「私は~~という理由で○○するのが正しいと思った」という考えをもつようにすることが重要です。そしてその通りに行動宣言するのです。失敗した場合、読みがマズかったから失敗したのか、単に確率の問題で失敗しただけなのか、GMとの意思疎通がうまくいかなかったことが原因なのかがはっきり分かり、次に繋がります。ただ漫然と思いついた事をやるだけでは、プレイにメリハリがなくなり、戦略の楽しみが味わえなくなります。失敗したくないのならGMにお願いして手加減をしてもらえばいいわけです。私は、最大限努力した結果として敗北するのは恥ではないと思います。もしそこから教訓が得られるのなら価値のある敗北です。思いっきり悔しがった方が盛り上がります。「GM、リベンジ下さい!」と要求しましょう。

*1:FS判定に成功しつつボスを倒すとか、ボスの攻撃を受けながらFS判定に成功するとか、ヒロインを守りつつボスを倒すとか、そういう追加条件が加わることもあります。また勿論、勝利条件はGMが(シナリオ作者が)勝手に決められます。そういう意味では「英雄として演説して人々を感動させる」みたいなミッションも設定可能なのですが、考慮の対象にする価値がありません。

*2:オープニングとエンディングなど、演出のみのシーンは除外しています。

*3:いわゆる謎。GMが敢えて描写していることがメタで理解できる事柄。敵の正体、敵の目的、攫われた人々の行方、事件に絡んでいるであろう人物など、真面目なプレイヤーがレコードシートのメモ欄に書き写しているキーワードのこと。

*4:ついでに言うと、シナリオの長さを見通しておくことで、ロールプレイの見通しも立ちやすくなります。

*5:とても残念なことに、特別な意味をもつカードを持っているのはエネミーも同じです。彼らは実に卑怯なオリジナルスキルを持ち、PCたちに絶望と恐怖を与えてきます。そういうわけで、一発逆転カードはPCたちも取得せざるを得なくなります。「必殺技はないけれど強力な通常攻撃で地味に戦いたい」と思っていても、そういうわけにはいきません。CL3以上の冒険者は英雄の世界に足を踏み入れることになります。

*6:アコライトのMPを消費して《ヒール》を使用することで、皆のHPが回復するからです。この処理はダンジョンの部屋の処理が終わるたびに可能なため、シナリオ上の特殊な処理がない限り、HPポーションは戦闘中の緊急時以外は不必要になります。

*7:ハイMPポーションや野菜を含む

*8:正解は、2ラウンド目です。

*9:正解は、3ラウンド目に敵を全滅させて生き残れます。

*10:正解は、3ラウンド目にウォーリアが戦闘不能になります。そして4ラウンド目にゴブリンがメイジのいる地点まで移動されればPC側は敗北し、移動できなければメイジがゴブリンに止めを刺せる結果となります。

*11:正解は3本。回復に1、魔法に2、もしくは回復に2、魔法に1という割り当てになるはず。

*12:ダメージを増やすタイプのリソースは先に使っておいた方が味方の被害を少なくするチャンスに繋がります。

*13:バッドステータスのせいで結果的に離脱ができないため目の前にいるシーフを殴るしかありません。そしてその攻撃は当たりません。可哀想にエネミーどもはシーフに翻弄されるのです。

*14:通常、物防と魔防の差を知ることはできませんが、セージの《トゥルースサイト》を使えば分かります。つまり《トゥルースサイト》と《エンチャントウェポン》はシナジーを生むということです。

*15:《インビジブルアタック》と《スマッシュ》はどちらも「タイミング:マイナーアクション」です。使わなくなったもう片方のスキルは死蔵資産になってしまいます。死蔵資産は「スキル枠」という機会費用を支払って手に入れていますから、間違いなく無駄です。「スキル枠」を別のスキルに投資した方が有益です。例えば《インビジブルアタック》ぶんのスキル枠をパッシブの《ウェポンルーラー》に投資すれば、命中+2は常に確保されるわけです。確かに《インビジブルアタック》よりも命中精度は下がりますが、《スマッシュ》が死にスキルにならないという点でお得です。

*16:1Dの期待値は3.5で、2よりも大きい。そのうえ、判定のダイスが増えればクリティカル率が上がり、ファンブル率が下がるのです。

*17:《プロテクション》の方がコストが安く、使い勝手がよいが、《サモン・アラクネ》は範囲(選択)でダメージ軽減ができるため、それぞれ長所と短所があります。また《アームズマスタリー》を取らずに《カバーリング》取るのは、おかしくない選択でしょう。どちらの選択も筋が通っています。どちらが正しいかは結果論でしかありません。

*18:前衛はそれぞれエンゲージを分けることが多いため。

*19:魔術系のトラップは【幸運】判定を求めるものも多い。

*20:「正解」を押しつけてくるベテランと一緒に遊ぶというのは、貧しいプレイング環境です。

*21:その背景には仲間への「遠慮」が見え隠れしています。なら「私は~~という理由で○○したいけどいい?」と相談すればよいのです。その時、待ったをかけなかった仲間は結果に対して責任を負うことになるからです。相談というテクニックは重要です。失敗を「私のせい」から「皆のせい」にすることができるからです。そうやって仲間は本当の意味で仲間になっていきます。