lib14's TRPG library

TRPGに関するメモや随想など

自分の指向を知る

 価値六相の利点は、自分のプレイングが目指している方向性を自覚できる点にある。これにより、同卓する参加者に自分の扱い方を説明することができる。GMや他のプレイヤーに診断されるよりも望ましい。自分で自分のことを説明できるので、卓の方向性についての舵取りに参画できるというわけだ。

私は基本的には[攻略性]重視のプレイヤーだが、倫理的なスタンスとしては[参加性]が大事だと思っているので、誰かが寂しいと感じることがないように配慮するつもりだ。またロールプレイは苦手だが、自分自身の幅を広げるために[創造性]を獲得できるようになったら面白いと思っている。

リプレイを読んでTRPGに興味を持った。リプレイでは参加者たちが面白可笑しくゲームを楽しんでいて、プレイヤーの選択次第で物語が変化していくのが素敵だなと思った。そういう意味では[参加性]や[遊戯性]が私の指向なのだろう。ただ、TRPGを始めたばかりで何をやっていいのか良く分からないので、まずは基本的なやり方を押さえて体験してみようと思っている。なので、今のところは[役割性]と[体験性]が私のスタンスだ。

 こんな具合に、価値六相を使って自分の立場を表現できる。この例からも分かるように、あるプレイヤーが、いずれかの相に当てはまるようなものではなく、1人のプレイヤー求めている価値に、複数の相を見て取ることができる。
 それぞれの相には楽しさの側面と、倫理的側面があって、そのどちらが欠けてもTRPGの価値として意味をなさないのだが、楽しさの側面は愉快なセッション経験によって強化され、倫理的側面はセッションの苦い経験によって強化される。私には、両面のバランスが取れているプレイヤーが魅力的なように思える。
 楽しさの側面しか強調しないプレイヤーは深層欲求が剥き出しにされた危うい状態と言えるし、倫理的側面しか強調しないプレイヤーは一緒にセッションをして楽しくないだろう。