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味方の支援を計算に入れるのを忘れたくない
管理漏れというリスク
シナジーの多いスキル構成にして、能力は割り切れる値にして技能ボーナスを稼いで、このサプリとあのサプリのアイテムを組み合わせてダメージを上げて…………。
必死にキャラメイクしたものの、実際のセッションの時にはスキルの使用を忘れたり、アイテムのボーナスを忘れたり、味方からの支援を計算に入れるのを忘れたりして、本来出せるはずのダメージ*1が叩き出せないという事態によく陥ります。私はそんなうっかり屋さんです*2。
スキル、アイテム、種族特性……こうしたデータをいっぱい組み合わせることでPCは強くなります。けれど、組み合わせる量が多くなるほどに、管理しきれなくなります。こうした管理漏れは格闘ゲームに喩えればコマンド入力ミスです。コンボが決まらないわけです。キャラクターのデータ複雑度が上がれば上がるほど、管理漏れのリスクは高まり、結果、理想通りのダメージが入りません。
つまり、管理漏れリスクが少なくなるよう、キャラメイクにおいてはデータ複雑度にも配慮しないといけないわけです。特に他のPCから支援を受けてパワーアップする計画を立てているならば、よりデータ複雑度は増します。
プレイングスキルへの過信
格闘ゲームではコマンドミスを警戒するでしょう。スポーツなら尚のこと、スタミナとか、ボールを運ぶ技術とか、チームワークのためのコミュニケーションとかを訓練しないといけません。「ゲーム」を日本語に訳すとき「競技」と訳す場合があります。ゲームにはプレイヤーのスキルが求められるのです。
しかし原則的に熟考が許されているTRPGでは、プレイヤーは「操作ミスをしない」ことを前提に考えてしまいがちです*3。しかし例えば4時間のセッションであれば、途中、休憩を挟むにせよ、その時間の間、集中力を持続させ、計画通りにプレイングを遂行するには、確かなプレイングスキルが必要です。もっというと、知的鍛錬とか、ゲーマーとしての基礎体力*4みたいなものが必要なのです。
仕事でたっぷり疲れてきてから遊ぶ平日夜のセッションで、PCの能力を最大限に活かせる高度な配慮*5を持続させることができるか、不安があります。
つまり「フル回転できない自分」を想定できないことが、「忘れ」の原因なのです。
忘れたくない!
「管理漏れがないように気をつける」というのはある種の根性論であって、具体的に何に気をつければ管理漏れが防げるのかが分かりません。とは言え「ゲーマーとしての基礎体力がないうちは、難しいコンボには挑戦するな」という寂しい結論に辿り着きたくもないですよね。
じゃあどうするか。
- データ複雑度を下げる (リスク回避)
具体的には演出として頭の中でイメージできる範囲にとどめておく。データと演出を1対1対応で覚えておくと記憶しやすい。
- ダメージ表などを作成する(リスク軽減)
味方の支援を受けた場合と受けなかった場合で場合分けをするなど、幾つか想定されるパターンごとに予め計算結果を書いておく。
- お互いに声を掛け合う(リスク転嫁*6)
支援をかけた側が、かけられた側のターンにおいて、支援分をダメージ計算に含めるように促す。また皆で覚えておくようにする。
- コンボはロマンじゃ(リスク受容)
管理漏れなど恐れない。キャラ愛があれば腹をくくれる。
*1:回復役なら回復量ということになります。つまりもっと一般的な言い方をすれば「パフォーマンス」です。
*2:「あ、そういえば、○○乗せるの忘れてた」と言ってはGMに泣きのお願いをします。GMのときもよくやります。
*3:戦闘マップ上のキャラクターコマ(フィギュア)を少しでも動かしたら行動の巻き戻しはしない、という裁定を下す厳しめのGMは、操作ミスに対して厳しいGMです。この立場はスポーツ的にプレイヤーの知的スキルを重視する立場ですね。
*4:何度もセッションを重ねることで、細かいところも色々と覚えきます。これがそのゲームをプレイする上での基礎体力になってゆくわけです。
*5:細かい宣言を忘れずにやっておいて、正しくダメージ計算すること
*6:本来の意味とは違いますね(笑)