lib14's TRPG library

TRPGに関するメモや随想など

AR2Eサプリまとめ(最新版) この記事はAR2E(アリアンロッド2E)のサプリのまとめ記事です。 たくさん出版されている中で初心者は何を買うべきか、どのサプリに何が載っているのか、昔から遊んでいるプレイヤーはどういう流れで各サプリを捉えているのか…

初心者のためのAR2Eスポイル記事 この記事は『アリアンロッド2E』のキャラメイクにおける、各メインクラスのオススメスキル等をまとめた記事です。「クイックスタート」だとデータ固定で面白みがないが、「コンストラクション」だと何を選んだらいいか分か…

オクトパストラベラーTRPG 先月Switchのゲームと同時期に発売された『オクトパストラベラー公式コンプリートガイド&設定資料集』にTRPGのリプレイが収録されています。こちらはリプレイのみで、ルールは収録されていないということでしたが、キャラクターシ…

体験型と創作型 TRPGの楽しさにはゲーム性(勝ちを目指す過程を楽しむ競技性)や、社交性(皆が集まってわいわいやる)なんかがありますが、その一つに「物語性」なるものがあります。「ロールプレイ重視」だとか「ストーリー重視」だとか、色々な表現がある…

ヒロインモチベ問題と感情 ヒロインモチベ-ション問題というのがあったので、少し思ったことを……。 感情移入できないヒロイン だいぶ昔に、「洞窟に住む魔獣を倒せ」みたいなシナリオがあって、そのシナリオのギミックとして「実は魔獣は猫の親子」という情…

『アリアンロッド2E』サプリまとめ ―パーフェクトスキルガイドの価値について― アリアンロッド2E『パーフェクトスキルガイド』のお話。 今回は、新サプリも含めて、新しくアリアンロッド2Eを始めた人向けに、サプリの情報をまとめたいと思います。 手…

『ドラクルージュ』における「耽美」を言語化する試み まずはこちらを|https://togetter.com/li/1006240 耽美の捉え方は人それぞれなんですが、個人的に『ドラクルージュ』で意識しておくといいと思う「耽美」の範疇についてある程度言語化しておきます。 …

サプリが品薄になっていることを憂う 2016年に改訂版が出た。改訂版はデキがいい。有用なスキルが選択されているし、ワールドセクションもきちんと改訂されていて、大事な情報が詰め込まれている。だが「次に」買うべきサプリがないのが悲しい。 『上級ルー…

ロールプレイ重視卓 卓募集などでよく見かける「この卓はロールプレイ重視卓です」という表記。 これが一体何を意味しているのか、分かるようで分かりません。今回は「ロールプレイ重視卓」の意味について、幾つかの場合に分けて意味を考えてみることにしま…

シナリオづくりシートの活用 プリントオンデマンド版のサービス開始によって、永らく入手困難だった『りゅうたま』の紙ルールブックが手に入れやすくなりました。しかも価格はJIVE版よりも廉価です*1。 久々にJAVE版の「帯」を発見してみると、こんなことが…

味方の支援を計算に入れるのを忘れたくない 管理漏れというリスク シナジーの多いスキル構成にして、能力は割り切れる値にして技能ボーナスを稼いで、このサプリとあのサプリのアイテムを組み合わせてダメージを上げて…………。 必死にキャラメイクしたものの、…

交渉の裁定について NPCとの交渉を技能やアビリティではなく、ロールプレイ(口プロレス)によって解決するという考え方についての考察。 基本的なスタンス 上の図は卓の状況と交渉の解決方法を対応づけたものです。GMはシステムの性格と、シナリオの価…

スカイノーツのダイスボットをどどんとふに入れてみた 経緯 「公式サイトにて配布されているダイスボットを改良してみたので、自鯖で実験して欲しい」と友人に言われたので実験してみることにしました。私は『歯車の塔の探空士』は(現時点で)持っていない…

ドラクルージュにおける「耽美」について 耽美がよく分からないから『ドラクルージュ』ができないという趣旨の意見に共感しつつも、「でも、ドラクルージュってそもそも『耽美』なの?」という疑問があるわけです。恐らく「耽美、耽美」と仰っている方のほと…

FS判定のバランスについて ■FS判定の意義 FS判定は「ただダイスを振るだけ」「目標値との差分を参照して進行値を出すのが複雑」などと思われがちですが、使いこなすことができれば、戦闘ばかりで単調なシナリオにスパイスを加えたり、ゲームシステムを…

『アリアンロッド2E』の戦略論 ガチ勢には不要と思われますが、初心者やエンジョイ勢にとって、無駄な長考をスポイルする意味でも、押さえておきたい考え方があるので、紹介しておこうと思います。 何のための戦略 PCが死んだり、全滅したりするのは嫌だ…

りゅうたま シナリオ イーハトーブの輝く丘に 丘の上に大きな椅子と小さな椅子。 コネコゴブリンの親子が西の空に沈む太陽を見ている。 「父ちゃん、沈んだ太陽はどこへ消えていくの?」 眩しそうに目を細めながら、西に向かって右手を突き出す。 立派な髭を…

『アリアンロッド2E』の役割論 この記事に記載されているルールブックのページ数は改定前ルールブックのページ数に準拠しています。改訂版をご使用の場合は、ページ数が異なるのでご注意ください。 役割とは? 戦闘*1においてPCを機能として見なすことが…

『アリアンロッド2E』の戦術論 こういうものは「やっていくうちに気づく」もので、教わるものではないとは思っているのですが、必要としている人向けに書くことにします。 ■役割論 『アリアンロッドRPG 2E』(以下AR2E)では、4つのメインクラス…

プレイヤーにとってのTRPGの価値(Ver.1.0) この記事はTRPGを楽しむための思考の枠組みとして、あれこれ考えていることについてまとめたものです。思ったより長くなってしまったので、いくつかの記事に分割しています。この記事はポータル的な記事…

価値六相(ヴァリュー・チャート) TRPGの価値を構造的に把握するなら、6つの相によって捉えることができるだろう。すなわち、[攻略性][役割性][参加性][創造性][体験性][遊戯性]の6つである。これらは互いに関連しながら、全体としてTR…

攻略性 何度かゲームを遊んでいると、どうすれば敵に勝てるのかという「勝ちパターン」のようなものが見えてくる。囲碁や将棋の世界では「定石」としてまとめられているが、TRPGでは、攻略性を意識するプレイヤーたちの間で何となく共有されている程度で…

役割性 ロールプレイングゲームは役割を演じるゲームだという。卓全体の中で自分が果たすべき役割を自覚し、その役割を果たすことは「自分が役に立っている」という充足感を味わうことができる。みんなで協力して敵を倒す感覚や、みんなで1つの物語を創って…

参加性 TRPG者どうしの合図とか呼吸とか、そういったものがある。車を運転しているときに、道を譲ってくれたお礼にハザードランプを点けたり、「お先にどうぞ」の意味でパッシングを送ったりする。ルールには明記されていないが、そういう空気が実際には…

創造性 ゲームが映画と異なるのは、プレイするたびに結果が変わること。そしてプレイする人によって結果が変わること。コンピュータゲームはプログラムの範囲でしか結果が変わらないが、TRPGは各自の想像力とGMの裁定能力に依存して変化の範囲は拡大し…

体験性 アニメの主人公が不思議な力を使って悪い奴をやっつけるのを見て、「僕もやってみたい」と思ったことはないだろうか。「自分ではない誰かになってみたい」という変身願望を叶えてくれるゲームがあるとしたら、どんなに素晴らしいことだろうか。我々に…

遊戯性 TRPGというのは自由な遊びである。キャラクターを通じてゲーム世界に影響を与え、その場を面白くしていきたいという気持ちが根本にある。我々は悪戯者で、出しゃばりで、エンターテイナーである。PCの行動によってゲームが、物語が変化していく…

価値六相と深層欲求 VCに対して深層欲求の三角形を重ねることができるだろう。深層欲求は[支配欲求][承認欲求][成長欲求]の3つである。 支配欲求: 場をコントロールしたいという欲求。 承認欲求: 誰かに認めてもらいたいという欲求。 成長欲求: …

深層欲求が満たされない場合の問題行動 深層欲求が満たされない場合、セッションを退屈に感じるだろう。依頼人から感謝の言葉がなかったり、報酬を出し渋られたりすると脱力感を覚える。結果を出したにもかかわらず評価されないからだ。あるいは、PCが名前…

誤解に基づく問題行動とトラブルの回避 一方でゲームとしてプレイヤーが判断を誤ったり、公正なランダム判定の結果、敗北したりする場合においてもフラストレーションが溜まることがある。この種のフラストレーションの原因はシナリオやマスタリングのせいで…